カフェとSNSの付き合い方について考えてみた

カフェやコーヒー店を営んでいる方や、そこで働いている方に向けて、「お店とSNSの付き合い方」について普段私が考えていることをまとめてみました。SNSを充分に活用している方には「もう知ってるよ!」という内容かと思いますが、「SNSをまだつかめていない」「SNSを活用して認知度を広めたい」と思われているお店の方は、よければご参考頂ければと思います。

「カフェとSNSの付き合い方について」

まずはじめに、カフェにおけるSNSのあり方については賛否両論あるかと思いますが、色んなメリットデメリットを踏まえた上で、私はSNSは「個人店でも利用しやすい、無料の広告」という意味で大きなメリットがあるように感じています。

SNSで話題になるカフェは、交通の便が悪かったり、駅から遠かったりしても常に満席になります。ある人気店のオーナー曰く、わざわざ遠方から足を運ぶほどの熱意のある人は、雨天など条件が悪くても来店するので、経営が安定しやすいそうです。


SNSで話題になる店とは

カフェ業界では、常に人気が出やすいメニューがあります。例えばパンケーキやかき氷、厚切りトースト、プリン、パフェ、大ぶりなケーキ、今ならタピオカ、バスクチーズケーキなどです。人気のメニューはSNSにアップされ、お客がお客を呼ぶ状態になります。

しかし、世の中で人気と言われる商品を出したとして、必ず多くのお客が来店するわけではありません。それでは、お客が来るお店と来ないお店では何が違うのでしょうか。

まずSNSでは商品にフォーカスした写真がシェアされることが圧倒的に多いため、盛り付けが美しいことが必要になります。また、お客がスマートフォンで撮ったとき、きれいに撮れる店内や照明かどうかも重要で、これで大きく拡散力が左右されます。黄色い光や蛍光灯の光の下では、商品が美味しそうに映りません。SNSを意識したお店では、店の内装やレイアウトを決める時点で自然光がたっぷり入るようにするなど、照明を重視しています。

人気商品の作り方

また、自店のメニュー表にすでに世の中で人気のある商品を加える際に大事なのは、オリジナリティを出すことです。飲食店が街に溢れ、電車を乗り継いでも気になるカフェに足を運ぶのが当たり前となった今、他店と同じような見た目では見逃されてしまうからです。

またメニューを開発する際、この世にないような斬新なメニューやマイナーな商品を提供するよりも、すでにある定番の商品を自店らしくブラッシュアップする方が話題になりやすいと言えます。例えば海外では根づいているが日本ではあまり知られていない料理より、プリンやトーストにオリジナリティを加えた方がSNSではキャッチーなのです(もちろんお店の個性として提供することを否定しているわけではありません。あくまで人気商品を作ることにフォーカスした話です)。

人気商品ができたら

自店の商品が世の中に大きく受け入れらたとして、その時やるべきなのは、次の商品の開発です。忙しい時にできるかと思われそうですが、爆発的な人気商品には必ず寿命があるといっても過言ではなく、そういう商品をSNSでたくさん見た人の目には、1年後には「もう古い」と映ってしまうためです。実際、人気店の中板橋「1ROOM COFFEE」ではあんバタートースト、武蔵境「NORIZ COFFEE」ではフレンチトーストが人気ですが、そのように長く人気を保ち続けているお店の多くは新商品の開発も同時並行で行い、顧客に飽きられないような努力がなされています。

経営を安定させるキーはリピーター

「SNSであれだけ人気だったのに閉店してしまった」というお店を見聞きしたことがあるのではないでしょうか。もちろん閉店にはそれぞれの理由がありますが、SNSで得た新規顧客をどの程度の割合でリピーター化できているかも重要です。現在はAirレジなどを利用するお店も増えていますが、来店した際にお客のデータをAirレジでメモしておき、リピーターの割合を常にチェックしているお店もあります。

SNSで新規顧客を獲得するには見た目の美しさが重要ですが、リピーターを獲得するためには居心地の良さ(接客、店の雰囲気)と、基本以上の美味しさが肝になります。この二点は飲食店として当然おさえているとするならば、お皿の上の見栄えをよくすることにまずは注力すればいいと言えます。

毎日お店で経営と向き合っている方々には、このような話は傍観者の机上の空論と思われるかもしれません。その場合は素直に謝るしかありません(笑)。ただもしSNSをどう捉えていいかわからないというオーナーさんがいたら、少し参考にしてもらえれば幸いです。

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