5分で読める、カフェレスジャパンから見る2020年のカフェトレンド

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目次

◆「カフェレスジャパン」とは
◆「カフェレスジャパン」から見る今年のカフェトレンド
1)健康志向ニーズを捉えた食材の選択肢が増えてきた
2)コーヒーマシンの自動化がさらに進む
3)キッチンカーの増加
4)実店舗でのテイクアウト販売の増加
5)写真映えを意識した商品開発
6)その他の新商品

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◆「カフェレスジャパン」とは

世界から人やものが集まる、日本最大級のカフェ・レストラン専門展。カフェやレストランに商品やサービスを提供するメーカーや業者が一同に会す展示会です。イベント期間には、飲食店関係者向けのセミナーや、バリスタやティーインストラクターの競技会なども開催。私は飲食店経営はしていませんが、業界動向の勉強になるので参加。「今回は仕事を休めなくて参加できなかった!」とか「コロナ禍で外出を控えていて」という方のために共有させて頂きたいと思います。

◆「カフェレスジャパン」から見る今年のカフェトレンド

日本全国には多種多様なカフェがあり、それぞれのオーナーが思い思いに店舗経営を行なっているので、すべてがこの流れを汲むかというとそうではありませんが、「大きく見るとこんなトレンドがあるんだな」とぜひ飲食店経営の参考にしてください。

 

 

1)健康志向ニーズを捉えた食材の選択肢が増えてきた

 

健康志向の高まりや、インバウンド需要、また環境やサステナビリティ(持続可能性)を意識した商品を揃えたいという飲食店が増えています。例えば、日本で提供されているカフェラテにはたいてい牛乳が使用されていますが、その代替品として今注目されているのが植物由来のミルク。代表的なものにアーモンドミルクがありますが、最近注目度が上がってきているのがスターバックスなどでも取り入れられているオーツミルクです。今回展示会に出品されていた「オーガニックバリスタオーツミルク」は、コーヒーの専門家がコーヒー用に開発し、有機原料のみで作られたもの。オーツミルクは一般的に、絹のようにきめ細かいフォームが形成できるため、エスプレッソを扱うバリスタに重宝されています。同商品は容器のビジュアルもおしゃれで、カフェの店頭に並べたくなる感じ。

 

 

代替ミルクの代表格といえば、コーヒー先進国オーストラリアで人気の、マルサン社が販売する豆乳飲料「Bonsoy(ボンソイ)」。特徴は、クリーミーな味わいと、コレステロールが0であること、厳選した原料のみを使用していること。元々は日本企業がオーストラリアで販売するために開発した商品でしたが、オーストラリアで経験を積んだ日本人バリスタが、帰国後に日本でコーヒーショップを開く際に愛用したことで、逆輸入の形で日本でも人気が広がりました。1L 400円程度という値段も手頃で使いやすい。

 

 

ヴィーガンやベジタリアン、またはインバウンド需要のために植物肉のニーズが増加。少し前までは「見た目は肉だけど、味は明らかに野菜…」な感じのテイストでしたが、最近はかなり肉の味に近いものも。植物肉開発ベンチャー、グリーンカルチャー社のブースで試食したソーセージは、燻製の香りと肉の食感が再現されていて、「植物肉だと言われていなかったら気づかないかも」と思うレベル。他にはプロテインを紹介するブースがあったり、スーパーフード関連のセミナーが開かれるなど、健康志向ニーズへの高まりを感じました。

 

 

2)コーヒーマシンの自動化がさらに進む

 

昨今のコーヒーブームにより、街にはコーヒーショップが増え、コンビニやホテルなど専門店ではない場所で提供されているコーヒーのレベルも底上げされています。大手コンビニチェーンなどにも採用されているコーヒーマシンメーカー、ブルーマチックジャパン社が今年発表した新製品は、タッチパネルでの操作に加え、Siriと連動させることで音声認識を可能に。マシンに声をかけるだけでコーヒーが淹れることができ、事前にワードを登録しておけば「薄めに淹れて」「濃いめ淹れて」というニーズも応えます。コロナ禍でなるべく接触を減らしたい人が増えている今、ホテルなどから引き合いがあるそう。

 

 

同じくブルーマチックジャパン社が取り扱う「Seraphim(セラフィム)」は、今年6月大手町にオープンした「堀口珈琲Otemachi One」でも採用されている自動コーヒーマシン。お湯の温度や量、時間など、抽出方法を事前にマシンにインプットしておけば、何通りかの淹れ方を使い分けることも可能。浅煎りや深煎りなどコーヒー豆の特性に合わせて、淹れ方を変えられます。実際に堀口珈琲では、代表の堀口氏がしているのと同じ淹れ方をマシンが再現。人間がハンドドリップで淹れる際はドリッパーの上でくるくると円を描くようにお湯を注ぐことが多いですが、それをマシンではシャワーのように水滴を降らせることで、粉を撹拌するという同じ効果を得ています。“ボタン一つで名人と同じ味わいを忠実に再現できる時代”がもうそこまで来ています(厳密に同じかという議論は一旦横に置いておきます)。

 

 

ラッキーコーヒーマシン社が取り扱う「PUQPRESS」は、エスプレッソを淹れる際にコーヒーの粉を器具に詰め込む「タンピング」と呼ばれる作業を自動化。バリスタによると「タンピングも技術が求められる」と言いますが、その作業をも機械がとって変わろうとしています。また、豆を挽くためのグラインダーも、高品質のものが以前と比べるとそこそこの価格帯で手に入るように。今後バリスタには何が求められるていくのでしょう。マニュアル式のマシンを使ってエスプレッソを淹れる時の所作の美しさや、抽出に手間がかからなくなった分をサービスや接客、会話など、人間にしかできない分野で戦うことになるのか。それぞれのバリスタや店に答えを求められてくることは間違いなさそうです。

 

 

3)キッチンカーの増加

 

コロナ禍で変わったことの一つと言えば、街にキッチンカーが増えたことが挙げられるのではないでしょうか。関東圏に住んでいる方は、大きめの公園やショッピングセンターの前などで、今まではなかったキッチンカーを見かけたことがあるのでは。マシンメーカーの人の話によると、キッチンカーの増加により“小型エスプレッソマシン”の需要が増えているとのこと。大型マシンのような電力は不要で、かつ場所も取らないからだそう。ハンドドリップと比べれば短時間で提供でき、料理を作りながら一方でコーヒーを淹れることが可能なのは便利ですね。

 

(こちらの画像は株式会社ケーピープラテック社よりお借りしました)

 

4)実店舗でのテイクアウト販売の増加

 

これまでの展示会ではあまり見かけなかった気がしますが(注目してなかっただけかな)、今回の展示会では多様な形状のテイクアウト容器やショッピングバッグなどの包装資材が紹介されていました。セミナーには、「売上アップのためのテイクアウトメニューセミナー」というのも。また実店舗では、コロナに対応した店舗デザインにしたり、今あるものをマイナーチェンジさせたりする必要も出てくるため、「アフターコロナ時代の店舗デザイン戦略」というセミナーも開催されていました。

 

 

5)写真映えを意識した商品開発

 

カフェ業界では依然Instagramによる口コミ効果が大きく、各店で写真映えを意識した商品の開発が進められています。セミナーでは「看板になるパフェメニューのレシピ提案講座」もあり、そのニーズの高さを感じました。また、食べられるお花「エディブルフラワー」の販売をしていたのは、ハクサンインターナショナル社。農薬不使用、朝採り当日発送(収穫日翌日納品)で鮮度が高い、小ロット対応などを売りに。エディブルフラワーは、クッキーや焼き菓子はもちろん、サラダなどの生食も可能。エディブルフラワーは、Instagramが衰えない限り、今後もニーズが高まるのではないかと個人的には思っています。他には、ソーシャルプロダクツ賞やグッドデザイン賞を受賞した、食べられるカップ「エコプレッソ」も出店。主に海外向けとして、グルテンフリーに対応したカップを今年新開発したそうです。

 

 

6)その他の新商品

 

いろんな新商品が展示されているなかで、私が特に気になったのは、世界初の窒素封入技術を施した韓国発の「Rujie Falls」。窒素を充填したコーヒードリンク「ニトロコーヒー(ナイトロコーヒー)」は、日本でも一部のコーヒーショップで飲めますが、それが機材不要で簡単に作れるという商品。水や炭酸水、アルコール、牛乳などを入れたカップに蓋(ディスク)をセットし、蓋に刺したアンプルをワンプッシュすれば中身が噴射し、ニトロコーヒーが完成。蓋とアンプルさえ持っていれば、自宅でも公園でもピクニック先でも、どこでもニトロコーヒーを作ることが可能なのだとか。ニトロコーヒー自体がまだそこまで認知度が高くないので、あまり日本でワッと広がるイメージはないですが、コーヒーマニアの中では話題になるかも。見せ方次第でおしゃれ感が出そう。

 

 

出店ブースの中には、大麻植物に含まれる有効成分「カンナビノイド」を使ったCBDオイルを紹介している企業も。CBDとは大麻成分のうちの約40%を占める成分で、リラックス効果が期待できると言われていて、日本でも合法とされています。一般的に大麻の作用として知られる成分はTHC(テトラヒドロカンナビノール)で、こちらは日本ではご存知の通りNG。スイス産の無農薬高密度CBDに、オーガニックMCTオイルやレモンライムの精油を加えた「itoma CBDオイル」を、「大麻」という響きに何となくドキドキしつつ、ひと舐め。同商品のおかげかどうかわかりませんが、一日気分良く過ごしました笑。

さて2020年度のカフェレスジャパンを、私なりの視点でまとめてみましたがいかがでしたでしょうか。カフェやレストラン業界に携わる方には学べることもあるかと思いますので、興味のある方は来年度のカフェレスジャパンに参加してみてくださいね。その際はぜひ意見交換などさせてくださいね!

 

【deta】

カフェレスジャパン

日時:2020年10月5日(月)・6日(火)・7日(水)
場所;パシフィコ横浜
URL:http://caferes.jp

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